TECH TOPICS
技術トピックス
■注目の技術トピック
>> 銅バー(バスバー)における樹脂との接合
>> リチウムイオン電池(LIB)の構造とは
>> 自動車業界や産業用で使われる「防水コネクタ」の作り方とは
>> リチウムイオン電池(LIB)の電極部の気密性をあげるには
>> コネクタや自動車にも使われるバスバーの防水対策とは
>> インサート成形とインサート成形接合との違いとは?
2024.10.24
2025.01.24
リチウムイオン電池(LIB)の電極部の気密性をあげるには
リチウムイオン電池(LIB)とは
充電して繰り返し使用できる二次電池。中でも、スマートフォンや電気自動車など広く使われているのが、リチウムイオン電池(LIB)です。
リチウムイオンバッテリー(Lithium Ion Battery)の略称として、LIBとも言われます。
その名のとおり、電極にリチウム系酸化物が使用されており、正極と負極の間をリチウムイオンが移動することによって充電や放電を行う仕組みです。
リチウムイオン電池(LIB)の技術は、電気自動車(EV)市場の拡大に伴い、さらなる進化が求められています。
ニッカド電池やニッケル水素電池など従来の電池よりも、高いエネルギー密度、高い動作電圧、高い安全性、リサイクル性といったメリットの多いリチウムイオン電池。
しかし、二次電池は充放電を繰り返して利用するため、耐久性と安全性の向上が求められます。特にリチウムイオン電池(LIB)は、電解液の材料として引火性有機溶媒が使用されているため、高い安全対策が重要になります。
また電気自動車の発展のためにも、より小型で薄型、高機能を目指した技術開発が進んでいます。
商品化されてから、まだ歴史が浅いリチウムイオン電池(LIB)。
これからも成長できるバッテリーのひとつとして、環境問題など課題への取り組みとともに、さらなる機能向上を実現するべく、現在も研究開発が進められています。
リチウムイオン電池(LIB)の電極における封止部
リチウムイオン電池は、正極板と負極板、正極と負極を分離するセパレータ、リチウムイオンを移動しやすくする電解液が電池ケースに収納されています。
電池ケースの開口部は、封止する部品「封口板」により密閉されており、電解液の漏れを防ぐ役割を担っています。
この封口板は電池の正極端子・負極端子と接するため、電極との間に樹脂部品を挟み込み絶縁しています。その隙間を封止するため、現在は封止技術である「カシメ」が利用されています。
しかし、従来のカシメ法では部品点数が多く、カシメ具合によって封止性能や耐久性が十分ではないという課題があります。
超高気密・超高強度を実現するために
電解液の漏れを防止し、外部からの水分の侵入などを防いで長期間安定した性能を保つことは、リチウムイオン電池の安全性・性能向上につながります。
また、エネルギー密度を向上させるためにも、電極の安定性が重要となってきます。
この電極部分の強度とケースの気密性をさらに向上するために、当社が提案するのが、金属と樹脂の直接接合「ALTIM®」を用いたリチウムイオン電池の封口板です。
「ALTIM®」は金属と樹脂部品をそのままピタッとくっつける技術で、高気密、高強度を実現します。
パッキンなどの副資材を使用しないため、部品点数削減にもつながります。
円筒型リチウムイオン電池の封口板(電極部)サンプル

封止性能評価
下記の金属と樹脂サンプルの界面を接合後にヘリウムリークによる封止性能の評価を行いました。
その結果、自動車・電池業界、電子・精密機器業界においてもクリアできる許容リーク量となりました。
封口板サンプルのヘリウムリーク試験

【試験】
接合品を治具にセットし試験体内を真空引き後、下からヘリウムガス0.5MPaを導入。
1分後、接合部からのリーク量を測定。
試験条件:-40℃~130℃ /3,000cycle

【結果】
ヒートショック試験後でも、高い密封構造を保持。
従来よりもリチウムイオン電池の電極部の気密性と耐久性を向上します。
・熱衝撃試験前 … 10⁻⁸ Pa・㎥/sec 以下
・熱衝撃試験後 … 10⁻⁸ Pa・㎥/sec 以下
超高気密・超高強度な金属と樹脂の接合部品は、当社にご相談ください。
「金属 樹脂 直接接合ラボ」では、新しい接合技術「ALTIM®」を用いて、金属と樹脂の接着・接合のおける課題を解決します。
ALTIM®は独自のレーザー技術がポイントです。
独自のレーザー条件で金属表面に照射。樹脂との接合に適した凹凸形状を形成します。
凹凸形状は金属の種類ごとに異なります。
睦月電機では、国内外でこのレーザー技術の特許を取得。
接合する金属と樹脂部品を合わせ、金属側を加熱。その熱で樹脂表面だけを溶かして加圧することで、金属表面の凹凸形状に樹脂が染み渡るように流れ込みます。加圧したまま冷却すると、高強度、高気密な接合部品ができあがります。
強度や耐久性、防水や気密性でお悩みをお持ちのお客様は、お気軽にご相談ください。
また、組み合わせたい金属と樹脂がございましたら、ぜひお問い合わせください。試験片作成も対応しております。