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技術トピックス
■注目の技術トピック
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>> リチウムイオン電池(LIB)の構造とは
>> 自動車業界や産業用で使われる「防水コネクタ」の作り方とは
>> リチウムイオン電池(LIB)の電極部の気密性をあげるには
>> コネクタや自動車にも使われるバスバーの防水対策とは
>> インサート成形とインサート成形接合との違いとは?
2024.12.20
2024.12.20
銅バー(バスバー)における樹脂との接合
銅バー(バスバー)とは
銅バーとは、その名のとおり銅を使ったバスバーのことです。バスバーとは、大容量の電流を伝導し、電力を効率的に分配する導電体です。金属の中でも銅は、高い電気伝導率と機械的強度、加工性やコストパフォーマンスも優れていることから、バスバーに使用されることが多いため、「銅バー」とも言われています。
銅バー(バスバー)は、大型の配電盤や電気制御盤、蓄電システムなどの電気設備に利用されています。また電気自動車(EV)の普及に伴い、ワイヤーハーネスに代わる部品として注目を集めています。
銅バー(バスバー)が注目されている理由
銅バー(バスバー)の主な機能は、電力を効率的に分配することです。電力分配システムをより合理化できるため、大電流を損失なく安定して伝道することができます。設計の柔軟性があるため、省スペース化につなげることができ、一般のケーブルよりも堅牢で耐久性があることから、安全性も向上します。
世界的にも、より効率的で安定した電力供給の需要が高まるにつれて、銅バー(バスバー)の役割が高まってきています。
車載向け銅バー(バスバー)の進化
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)の電気系統の効率化に伴い、車載銅バー(バスバー)が進化してきました。ジャンクションボックス、駆動モーター、バッテリーパック、バッテリーセル、インバータなどで使用されています。
安定した大電流の供給はもちろん、優れた放熱性、組立工程の自動化、省スペース化、信頼性の向上などのメリットが見出され、今や自動車の血管とも言えるほど、重要性が高まっています。今後も環境への負荷低減や安全性の向上、さらなる効率化を目指し、自動車産業においても技術革新が進み、その使用用途も広がっていくでしょう。
銅バー(バスバー)における樹脂との接合
銅バー(バスバー)は高電圧を通すため、使用箇所によっては感電対策や短絡を防ぐために絶縁被膜が必要となります。その場合は、樹脂モールドなどによる被覆やエポキシ樹脂などによる絶縁コーティング・塗装が施されます。
また、絶縁被膜が不要な場合でも、樹脂ケースや端子台に固定するために、銅バー(バスバー)を樹脂と接合します。この場合はインサート成形で一体化することもあれば、ボルトやナットで締結することもあります。
しかし、銅バー(バスバー)の使用用途によっては、防水性が求められることがあるため、インサート成形や締結材では気密性を確保できないことが課題です。
さらに、車載に使用する場合など、強い振動にも耐えられる接合技術が求められる場合があります。ボルトやナットでの締結は、繰り返す振動で緩んでくる可能性があるうえ、部品点数も増え、その分の重量も増えてしまいます。
インサート成形接合による銅バー(バスバー)サンプル
インサート成形接合による工法イメージ
銅バー(バスバー)と樹脂との接合は、当社にご相談ください。
「金属 樹脂 直接接合ラボ」では、新しい接合技術「ALTIM®」を用いて、金属と樹脂の接着・接合のおける課題を解決します。
ALTIM®は独自のレーザー技術がポイントです。
独自のレーザー条件で金属表面に照射。樹脂との接合に適した凹凸形状を形成します。
凹凸形状は金属の種類ごとに異なります。
睦月電機では、国内外でこのレーザー技術の特許を取得。
銅バー(バスバー)と樹脂との接合強度や耐久性、防水や気密性でお悩みをお持ちのお客様は、お気軽にご相談ください。
インサート成形接合だけでなく、銅バー(バスバー)と樹脂部品をあとから接合したサンプル製作実績もありますので、ぜひお問い合わせください。